
2022/07/13
2023年12月8日(金)〜11日(月)
和わ豊明店
日頃から和わをご愛顧賜り誠にありがとうございます。
紬の女王と呼ばれ、あこがれの着物の代表『結城紬』。結城紬独特のぬくもりを感じる風合いは素朴でプリミティブながらも優しく、他の産地の紬とは違った感性を持ちます。
ユネスコの無形文化財遺産にも指定されている本場結城紬の技術で織られたものは年々希少価値性が高くなり、最盛期3万反以上の生産から今年は500反を切る見込みとなり、10年以内に100反を切るといわれており、あこがれの紬から幻の紬となりつつあります。
今回、長きに渡り結城紬の大切な〈糸〉を紡いでいる糸取り職人の田中紀久美先生のご来場が叶いました。お客様と触れ合って頂ける最後の機会を和わ豊明店にて迎えてくださるとのこと。ぜひ皆様にお会いしていただきたく存じます。
ご多忙とは存じますが、ご来場くださいますようお願い申しあげます。
■結城紬の材料
結城紬の糸は真綿から引き出しますが、その真綿の原料には繭玉が使用されます。かつては、変形したものや汚れたくず繭と呼ばれるものを使用していましたが、現在は厳選された繭を原料としています。
大きな釜で繭を煮て、水洗いを繰り返し脱水します。たらいにはったぬるま湯の中で5、6粒の繭を一枚にし、指先で大きく袋状にします。一定の形に整えたあと、室内に干して乾燥させます。
結城紬の着物一反分を作るには、蚕2000匹前後、真綿370〜380枚ほどが必要となります。
①糸つむぎ
「つくし」に真綿を巻き付け、手で撚りをかけず、一定の太さで糸を引き出し「おぼけ」にためます。これは世界に例を見ない方法です。
②管巻き(ボッチあげ)
「おぼけ」に入ったつむぎ糸の集まりをボッチと呼びます。このボッチから糸車を使って管に巻き取ります。
③綛(かせ)あげ
管にとった糸を綛あげ機に巻いて輪状にする作業です。これにより糸を一定の長さに束ね、その後の工程での扱いを容易にします。
④図案作成
図案は布地につける色や模様の設計図で、特殊な方眼紙を使用します。1つの図案から作れる反物は4反ほどで、大量生産されません。
⑤整経
経糸ををのべ台で往復しながら、所定の長さと本数にそろえ、上糸と下糸を分ける作業です。
⑥墨付け
設計図案をもとに絣くくりを行う部分に墨で目印をつけます。
⑦絣(かすり)くくり
墨付けした部分を、綿糸で一つ一つ縛ります。精巧な模様になると、半年以上の時間を要するものもあります。
⑧染色(たたき染め)
絣くくりされた糸を、台にたたきつけて染料を染み込ませる、結城紬独特の染色方法です。
⑨下ごしらえ
経糸を機織り機にかけるまでの工程を、総じて「下ごしらえ」といいます。糸は小麦粉を使い糊付けすることで、機織りの際に糸を切れにくくします。いくつかの工程を経て、最後に織機に取り付けます。
⑩地機織り(じばたおり)
地機という、原始的な織機で織り上げます。千数百年もの間、今日まで変わることなく織り継がれています。
⑪製品(反物)
すべての工程を含むと、簡単な柄でも3ヶ月以上、複雑な柄では1年以上かけて作られるものもあります。
⑫整理作業(糊抜き)
反物を一晩お湯につけ、程よく糊を落としてから脱水し、伸子張りをして屋外で干します。こうすることで、紬本来の風合いを取り戻します。
⑬着物
着物に仕立て上げた結城紬は、とても柔らかで暖かく、着込むほどに色が冴え、からだになじんでいきます。結城紬は親子三代とも呼ばれ、代々受け継ぐことができる丈夫な着物です。
12月8〜10日の3日間、和わ豊明店にご来場!
糸とり 田中 紀久美さん
■プロフィール
昭和12年山梨県生まれ
小学校の時に戦争疎開先の養蚕農家でお手伝いをはじめる。
学校卒業後は呉服屋へ奉公へ、その後結婚を機に結城紬の糸取りに従事するようになり50年以上本場結城紬の糸取りを行っている。
年々希少性を高める『結城紬』の魅力がつまったイベント。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
1.お客様の健康と安全を考慮し、全スタッフがマスクを着用し対応させて頂きます。
2.店内入口にアルコール消毒液を設置いたしておりますので、ご入店の際は手指の消毒にご協力をお願い致します。
3.出勤前の検温など、スタッフ個人の健康状態を日々確認しております。
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